”どの時間軸でトレードするのがいいですか?”
とよくご質問を頂きます。
FXのトレードにおいて、時間足は非常に重要な役割を担っています。
時間足を適切に選ぶことで、トレード手法や取引目的、相場の状況に合わせた最適なトレードが可能となります。
この時間足の選び方を誤ってしまうと、トレードがうまくいかないこともあります。
そこで本記事では、時間足の選び方のポイントや時間足によるとトレード手法の違いについて詳しく解説します。
1. 時間足とは何か?
時間足とは、チャート上で1本のローソク足が表す時間の長さのことを指します。
例えば1分足は、1本のローソク足が1分間の価格変動を表します。
5分足の場合は1本のローソク足が5分間の価格変動を表し、1時間足の場合は1本のローソク足が1時間の間の価格変動を表します。
時間足が短ければ短いほど、価格変動が細かくなる傾向があります。
一方で、時間足が長ければ長いほど、価格変動が大まかになることが多い傾向があります。
2. 時間足の違いによるトレード手法の違い
時間足が異なると、それぞれの足で見える値動きの幅や変化の速度が異なります。
そのため、トレード手法もそれぞれ異なってきます。
スキャルピングなどでは数分足の短い時間足を用いて値動きを狙い、小さな利益を積み重ねていく方法です。
一方、スイングトレードでは、数時間から数日間の長めの時間足での値動きを見てポジションを取ります。
相場全体のトレンドを見て長期的な利益を狙う手法となります。
デイトレードは、1日の値動きを狙って行う手法で、スイングトレードとスキャルピングの中間的なポジションの取り方が特徴的です。
3. 時間足の選び方のポイント
・トレードスタイルによる選び方
トレードスタイルには主に以下の種類があります。
- スキャルピング
- デイトレード
- スイングトレード
スキャルピングは短時間の取引を行い、利益を積み重ねるトレードスタイルです。
数分や数十分の短めの時間足のチャートを使って取引を行います。
デイトレードは、一日のうちにポジション→決済までをするトレードスタイルです。
この場合、基本的には長めの時間足である1時間足などのチャートを使って取引を行うことが多いです。
スイングトレードは、数日から数週間程度の期間でポジションを立て、決済するトレードスタイルになります。
この場合では、4時間足や日足などの長めの時間足のチャートを使って取引を行います。
このようにそれぞれのトレードスタイルによって時間足の選び方が異なりますので、自身のトレード手法に合った時間足を選択することが大切です。
但し、短い時間足を使うスキャルピングなどの場合でも、全体のトレンドを把握するための”環境認識の判断材料”として長い時間足をチェックすることは欠かせません。
・取引目的による選び方
取引の目的によって時間足の選び方も異なってきます。
例えば、小さい利益を細かく積み上げるのであれば、短い時間足を使ったスキャルピングが効果的です。
一方で、相場の大きな流れを把握し一度に大きな利益を狙う場合には、長期の時間足を使ったデイトレードやスイングトレードが効果的となります。
このように、どのような目的で、どのような利益を狙うかによっても時間足の選び方は変わってきます。
・相場の状況による選び方
相場の状況は常に変化しており、適切な時間足を選ぶことが勝利への鍵となります。
相場が急激に動くようなケースでは、短い時間足のチャートが必要になります。
例えば、短期的なトレンドやトレンドラインのブレイクなど、動きが速くなるときは、5分足や15分足のチャートが使われることが多いのです。
一方で、相場が落ち着いているときは、長い時間足のチャートがより適切と考えられます。
日足や週足などの長い時間足でのチャートでは、より長期的なトレンドを見ることができます。
また、相場がレンジ相場(上下の範囲内で動く相場)になっている場合は、短い時間足のチャートではノイズが多く、相場を読み取ることが難しくなるため、長い時間足のチャートが適しています。
4. 自分のトレードスタイルにあった時間軸でトレードする
自分のトレードスタイルを考える際にどの時間軸でトレードするかは非常に重要になってきます。
まずトレードにおける時間軸は、
「自分がどれくらいのスパンで相場を見ていくのか」
「1回のトレードでの目標利益はどれくらいか」
この2つの視点によって決めるのがいいです。
もちろん日足と1分足では見える世界が違ってきますし、
トレードをする際のエントリーの根拠もだいぶ変わってきます。
1時間足では強い上昇トレンドが出ていたとしても、
5分足では一時的に下降トレンドの時もありますし、レンジ状態の場合もよくあることです。
5. ポジションを持ったら同じ時間軸の中で利確or決済をする
よくある失敗のパターンは、
例えば5分足チャートをみてエントリーしポジションを取ります。
↓
逆行してしまい、自分が最初に決めた損切りのラインに到達しました。
↓
ですが4時間足のチャートを確認したところ、その推移から「5分足は逆にいってしまったが4時間足の動きから考えてまだ損切りをしなくても大丈夫だろう」
↓
損切りせずにポジションを持ち続けた結果、4時間足でも大きく逆行し大きな損失になってしまう。。
この「本来5分足で決めた損切りのラインを大きな時間足に変えてしまう」というのは非常に危険です。
これは5分足で考えていた損切りのラインを、4時間足の損切りラインに置き換えてしまっていることになります。
つまり損切りの幅をかなり大きくしてしまっているのです。
これだと当初の5分足で考えていた資金用のルールからも完全にはずれてしまいますね(^^;)
トレードする時間足を突発的に変更しない
先述の例のように、何の根拠もなく損切りのラインを変更する。
これはつまり、リスクリワードや損益比率を完全に無視したトレードにすることになり、
自身の軍資金を加速度的に失っていく危険性があります。
自分はスイングトレードをしているのか、それとも短期売買のスキャルピングを行っているのか。
この認識をきっちりと持ちトレードすることが大切です。
時間軸ごとに狙う利幅は変わってくる
ここでは時間軸ごとのメリット・デメリットを把握しましょう。
1分足や5分足などの短い時間軸でトレードをするのであれば1回あたりの利幅は狭くなります。
長い時間軸になるほど1回のトレードで狙える利幅も広くなります。
また、利幅が広がるということは当然損切りのラインを置く位置も広くなるケースが多くなりますので長時間の時間軸になればなるほど一度の損失許容量も大きくなる傾向にあります。
時間軸 | 狙う利幅 | 損失の幅 | エントリーチャンス |
短い時間足(1分足,5分足) | 少ない | 狭い | 多い |
長い時間足(1時間足以上) | 大きい | 広め | 少なめ |
FXトレード初心者必見!時間足選びで失敗しないための5つのポイント まとめ
- トレードスタイルに合った時間軸を選択する
- 一回のトレードで狙う利幅を明確にする
- 自身の生活スタイルに合わせた時間軸を選択する
以上のポイントを踏まえ、時間軸のメリット・デメリットを把握した上で、トレーダーは自分の生活スタイルやトレードのスタイル、取引の目的、相場の状況に合わせて時間足を選ぶことが大切です。
時間足を適切に選ぶことでリスク管理も行いやすくなり、より効果的なトレードが可能となります。
ぜひこの記事を参考にして、自分に合った時間足を見つけてみてください。
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